大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和26(あ)4574 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人水町新三の上告趣意第一点は、違憲をいうが、その実質は単に昭和二五年

一二月一六日の本件起訴から同月一九日の保釈までの間の拘束及び昭和二六年三月

一九日の第一審の有罪言渡による収容から同年五月一四日原審における正規の勾留

までの間の拘束は不当であるから、その間になされた訴訟行為は全部無効であると

いうに過ぎないものであつて、原判決が違憲又は違法であるという何等の具体的事

由をも主張しないのであるから、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。また、本件

被疑事実と起訴事実との間に同一性が認められるから、本件勾留が不法であると認

められないばかりでなく勾留が不法であつたとしてもその間になされた訴訟行為が

全部無効だといえないことは多言を要しないから、同四一一条を適用すべきものと

も認められない。

同第二点は、事実誤認の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。ま

た記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和二九年一月二八日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 入 江 俊 郎

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